相変わらず具体的なネーミングの方法に入らない、もはや「名ばかりネーミング道場」にすら見える本シリーズですが……その理由が下記のツイート(↓)です。
ネーミングっていうと、特定の対象にどう良い名前をつけるかばかり考えがちだけど、実は「どこに名前つけるか!」という工夫もあって。ラーメン屋ならメニューでなく「容器」に特別な名前つけるとか、美容室なら店名よりサービスメニューに魅力的な名前つけるとか。https://t.co/Bo0FGEQOko
— こくぼしんじ@ライツプラス弁理士事務所 (@gactors) August 12, 2024
要は名前をつける前に、「名前をつける対象を上手く選ぶスキル」も大事であり、ネーミングセンスのひとつなんですよ、と。
具体的なネーミングが「戦術」だとしたら、どこに名前を付ければ効果的に耳目を集めることができるかってのは「戦略」に該当する部分です。言ってしまえばこっち(対象選び)こそが上位概念。
これ、単なる逆張りとも違っていまして、みんながあんまりネーミングに精を出していない領域で少しだけ変わった名前をつけるとカンタンに目立てるって話なんです。
たとえばこういう、実に味気のない価格表があるんですけど。
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どこの価格表ってウチのなんですけど。何の工夫もなくてすんません。
特に士業なんかの場合、一つ一つのサービス名が法律用語と絡むので、サービス名でそんなに冒険はできません。だから、自分がどうしても受任したい、主力としているサービスに限定して、ほんのちょっとだけ名前を工夫する。
たとえば、表のいちばん下にある「マドプロ国際出願」ってのはただの知財用語ですけど、これを、「らくらくマドプロ国際出願」とかネーミングして使っていくと、お客様から「マドプロなら○○事務所!」って認知を得ることにつながっていきます。
言われてみれば、実にカンタンな話だと思いませんか?
応用の仕方はいろいろあって、たとえばもうデビュー済のタレントさんやアイドルの人だったら、そうカンタンに変えようのない自分の名前の代わりに、ファンクラブ名やペットの名前なんかを募集してファンの間で盛り上がってもらう……なんてやり方もあります。
ネーミングに頭を悩ませているときに、いったん引いて構え直し、この「真に名前をつけるべき対象はどれ?」という意識を持てると、思わぬブレイクスルーにつながるんじゃないかと思います。